木戸孝允は亡くなる前に自邸と山林を子弟の学資にと村民に与えました。これに感謝した地区の人々により、1878（明治11）年、邸宅跡に建立された神社です。

鴻の峯の麓に建つお寺。江戸末期、この寺の観音堂で、大村益次郎は幕府軍を迎え撃つため長州藩士に西洋式軍隊の士官養成をしていました。

県指定有形文化財

第一次長州征伐により破却された山口城の修改築は、慶応元年から始まりました。実戦的な石門に代わるこの門の竣工は1870（明治3）年です。版籍奉還後の事で、時すでに新政府の一藩庁となっていました。

 国指定重要文化財（山門・観音堂）

この寺は1572（元亀3）年の春、毛利元就の菩提寺として安芸国吉田の城内に創建され、幕末に萩から現在地に移ったものです。井上馨を総督とする鴻城軍の屯所にもなりました。

国指定史跡

毛利本家の墓所で、幕末から明治初年にかけての藩主、毛利敬親が居城を萩から山口に移して以降の墓地として使用するために造成されたもの。敬親もここに眠っています。

一の坂川の安部橋近くにあった、山口の旧家・安部家の離れ。西郷隆盛、大久保利通らが訪れ、木戸孝允らと薩長連合の密議が行なわれていたと伝えられています。

毛利敬親が藩庁を山口に移した際、現県庁内の一露山の麓に建てられた茶室。敬親が茶事にことよせ、家来らと討幕の密議をこらした建物です。1891（明治24）年現在地に移築されました。

鳥羽伏見の戦いで薩長軍の陣頭に立てられた錦の御旗を製作したといわれる場所です。当時この一の坂川河畔に養蚕所があり、その2階で製作されたといわれています。

毛利氏の中興の祖、元就を祭神とする神社。萩城内にあったものを、1869（明治2）年に山口に移したものです。この年、朝廷より元就の神霊に豊栄の神号を賜りました。

毛利敬親の諡号より忠正神社と称したのに始まる神社。その後、鎮座する地の地名から現在の野田神社に改称し、1886（明治19）年に現在地に遷座しました。

代々醤油製造を業とした萬代家の離れ。萬代家は藩の役人たちの宿泊所となり、桂小五郎、高杉晋作、久坂玄瑞ら、多くの維新の志士の来客があったと伝えられています。

吉田松陰とともに勤王運動に尽くした中谷正亮の墓がある寺。正亮は松陰の死後、松下村塾を主となって運営した人物。東京世田谷の松陰神社にある墓の分け墓です。

藩士上田鳳陽は時代の進展を見て、後の山口明倫館となる山口講堂を創立しました。この地には歩兵・騎兵・砲兵の三兵塾からなる兵学寮がありました。

1863（文久３）年、又兵衛は京都進発のため遊撃隊を結成し、国事にあたりました。亀山にあるこの碑は毛利元昭篆額、井上馨撰文、野村素介書。

1900（明治33）年亀山の頂上を公園化し、毛利敬親らの銅像6基が建てられました。銅像は太平洋戦争中に金属回収のため供出。現在の敬親像は戦後再建されたものです。

高杉晋作の功山寺決起に呼応して、1865（慶応元）年正月、御楯隊の駒井政五郎が鴻城軍を組織し、本部を置いたのが、ここ長寿寺です。

1877（明治10）年頃創業の料亭菜香亭を移築復元したもので、初代齊藤幸兵衛が藩主と共に山口に移り、開業しました。大広間には伊藤博文・木戸孝允・井上馨・山縣有朋・山田顕義・三条実美・杉孫七郎・大鳥圭介等、幕末から明治にかけて活躍した人々の扁額を展示しています。
有料火曜休館

1863（文久3）年の政変により、御所への出入りを禁じられた七卿は、長州に落ちのびました。1926（大正15）年七卿落ち60年を記念してこの碑が建てられました。

政之助は毛利藩の重臣。村田清風のあとを継いで安政の改革を進めた、正義派を代表する人物です。1864（元治元）年、蛤御門の変の責任をとって自刃。自刃した場所の近くに建つ功績を讃える碑。亀山にも石碑が建てられています。